2021年09月02日

分筆登記ってどんなもの?分筆登記の方法と注意点なども解説

相続財産に土地(敷地)が含まれていた場合は、話し合いで土地を相続割合に応じて分割するという分筆(ぶんぴつ)を選択するケースもあります。

分筆を選択する場合は、各相続人は第三者に土地の所有者が誰なのかを明確に伝える目的で土地分筆登記という手続きをおこないますが、登記方法が分からないという人も多いのではないでしょうか?

この記事では、分筆登記をなぜおこなうのか、その理由と分筆登記をおこなう手順、分筆時の注意点と押さえておくべきコツについて解説します。

これから分筆登記をおこなう人は参考にしてください。

分筆登記をおこなう理由

分筆登記とは、土地(敷地)に境界線を設けて複数に分割したことを第三者に分かるようにするための手続きです。

複数の土地(隣接地)を1つの土地(敷地)にまとめることは合筆登記と呼ばれます。

土地を相続する際に各相続人の相続割合に応じて土地を分割する場合、分筆登記をおこなうケースが多いですが、分筆登記をおこなわずに放置していてはダメなのでしょうか?

分筆登記をおこなう理由(メリット)として、以下の3つが挙げられます。

・地目を変更したい
・自由に売却できるようになる
・住宅ローンを契約できるようになる

それぞれの理由を詳しく説明していきます。

●地目を変更したい

一筆の土地(1つの土地)には1つの地目しか登録できません。

地目とは、宅地、山林、原野、田、畑といった土地の利用目的です。

宅地として登録されている土地は住宅(物件)を建築するための土地、田や畑の場合は農業用の土地としてしか利用できません。

しかし、分筆によって土地を分けた場合、各土地に地目を設定できるようになります。

そのため、相続した土地の一部に一戸建てを建てて、残りを農地として使用する場合などに分筆登記をおこないます。

●自由に売却できるようになる

土地を遺産分割する際は、分筆するという方法以外に、売却して現金化してから分割する、分割せずに相続人全員で共有状態にするという方法もあります。

不動産が共有状態の場合、不動産を一括で売却するには共有者全員の同意(合意)が必要です。

共有者の持分割合に応じて分筆して単独所有に変更した場合、一般的な土地の売却と同じく自由に売却できるようになります。

ただし、分筆によって土地が小さくなれば売却に不利になる可能性があるので注意してください。

●住宅ローンを契約できるようになる

不動産が共有状態の場合、不動産全体に抵当権を設定するには不動産を一括で売却するのと同じく共有者全員の同意が必要です。

共有者の共有持分に応じて分筆して単独所有とすれば、自由に抵当権を設定できるようになります。

「売却とは異なり、抵当権を設定することは頻繁にあるの?」と疑問を抱いた人も多いかもしれませんが、抵当権は担保を必要とするローンを契約する際に設定されます。

例えば、自動車ローン(担保あり)、住宅ローンなどを契約するケースです。

分筆することで資金調達を容易におこないやすくなり、自動車購入やマイホームを建築しやすくなる点が大きなメリットと言えるでしょう。

分筆登記をおこなう手順

分筆登記を何のためにおこなうのか分かったものの、どうやって分筆登記をおこなうのか手順(流れ)が分からないという人も多いのではないでしょうか?

分筆登記は土地を分筆、分筆登記をするという2つの作業に大きく分けられます。

分筆登記をおこなう手順は以下の4つです。

①事前調査・境界確定測量をおこなう
②分筆方法の案を作成する
③隣地の所有者、役所の担当者などが立ち会う
④境界標を設置し分筆登記をおこなう

それぞれの手順を詳しく説明していきます。

①事前調査・境界確定測量をおこなう

まず事前調査・境界確定測量をおこないます。

土地の登記簿謄本(登記識別情報、登記済証)などの登記記録や測量図、公図などの図面、境界確認書といった必要書類を用意します。

用意した資料に基づいて境界確定測量を進めますが、境界確定測量は自分自身でおこなえるものではありません。

土地家屋調査士という専門家に依頼しなくてはならず、報酬を支払わなくてはならない点に注意が必要です。

②分筆方法の案を作成する

続いてどのように遺産分割するのかを共有者全員と話し合います。

遺産分割の方法を話し合った後は、将来トラブルに発展することを未然に防ぐために、遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書には共有者全員の署名と捺印が必要です。

分筆方法の案は隣地の所有者や役所の担当者の立ち会い(立会い)でも使う重要な資料なので、時間をかけて漏れがないようにきちんと作成する必要があります。

希望を土地家屋調査士に伝えた場合、希望に応じた分筆を提案してくれるので、どのような分筆方法を希望するのかを事前に共有者同士で話し合っておきましょう。

③隣地の所有者、役所の担当者などが立ち会う

分筆方法の案の決定後、隣地の所有者や役所などに立ち会ってもらって分筆方法について説明します。

隣地の所有者や役所などの同意が得られなければ、分筆登記をおこなえないので注意が必要です。

経験豊富な土地家屋調査士に依頼すれば不備やトラブルを回避できる可能性が高いので、土地家屋調査士選びにもこだわりましょう。

④境界標を設置し分筆登記をおこなう

隣地所有者の同意を得た後は、境界標や境界杭を設置します。

境界標や境界杭は経年劣化が生じた場合には後で確認することが困難であるため、鉄製のプレートが使用されるケースが多いです。

地積や地番などが記載された登記申請書、測量図、筆界確認書を用意して、法務局(登記所)で分筆登記をおこなえば手続き完了です。

分筆登記には、土地家屋調査士報酬だけでなく、登記費用(登録免許税や実費)もかかってくるため、どのくらいの費用がかかるのか事前に見積もりを取っておきましょう。

分筆する際の注意点と押さえておくべきコツ

共有状態の土地や相続した土地の分筆登記を気軽(気楽)に考えていると、後でトラブルに発展する可能性もあるので注意してください。

トラブルを未然に回避するためには、分筆する際の注意点とコツ(ポイント)を押さえた上で分筆登記に臨むことが1番です。

分筆する際の注意点と押さえておくべきコツとして、以下の2つが挙げられます。

・分筆後の土地が建築不可にならないように注意
・売却目的の場合は共有持分のみの売却も視野に入れる

それぞれの注意点とコツを紹介していきます。

●分筆後の土地が建築不可にならないように注意

分筆の際に建築基準法上の接道義務を満たしていなければ建物を建築できません。

分筆登記の結果、接道義務を満たしておらず建築不可にならないようになった場合、売却する際にも損をすることになるので十分に注意が必要です。

持分割合だけでなく、建築基準法を意識した分け方を考慮することが大切です。

●売却目的の場合は共有持分のみの売却も視野に入れる

共有持分のみの売却は単独でできるので、わざわざ分筆登記する必要はありません。

分筆登記をおこなうには、土地家屋調査士への報酬や登記費用といった支出が生じます。

費用負担や手間を考えると、共有持分のみの売却も選択肢の1つと言えます。

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分筆登記は専門家に相談することが重要

共有状態の土地や相続した土地を持分割合や相続割合に応じて分筆することを考えている人も多いと思いますが、必ずしも分筆が正しい選択肢とは限りません。

分筆により土地が大幅に小さくなる、建築不可になった場合は損をすることになるので分筆すべきかどうか不動産の相続に詳しい弁護士や土地家屋調査士といった専門家に相談しながら決めましょう。

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