2021年08月30日

離婚時の住宅ローンはどうなる?現金化をおすすめする理由も解説

住まいを購入する場合、多くの人が住宅ローンを利用してマンションや戸建てといったマイホームを購入しますので、長期間にわたってローン返済の支払い義務が生じます。

そのため、返済中にローン利用者のライフスタイルが変化することがあるでしょう。その中でも、よくある事例が離婚です。

離婚した場合、住宅ローンはどのように取り扱うことになるのでしょう?

そこでこの記事では、離婚した場合の住宅ローン問題について、さまざまなケースでの事例を挙げて解説していきます。

【ケース別】離婚時の住宅ローンの取り扱い

離婚した場合、マイホームをどう利用するかにより対応が異なります。

また、離婚後も債務者(名義人)と配偶者のどちらかが住み続けるケースでもいくつかのパターンが考えられます。

それぞれを詳しく解説しましょう。


離婚後、住宅ローンを支払いながら住み続けるケースには3つのパターンが考えられます。

・債務者と居住者が同じ場合
・債務者と居住者が違う場合
・どちらも連帯債務者となっている場合

●夫(妻)が住宅ローンの債務者で夫(妻)が住み続けるケース

債務者と居住者が同じケースです。

このケースにおいては、自分が住み続ける家のローンを、自分が返済し続けるわけですのでそう大きな問題はありません。

住宅ローンを融資している金融機関も、最初に契約した債務者がそのまま入居者となるので、特に対応をすることなく、引き続き住宅ローンの契約を継続していきます。

ただし、債務者ではない方が連帯保証人となっているケースでは注意が必要です。

債務者が住宅ローンの支払いを滞納してしまった場合に、返済義務がある連帯保証人、つまり元配偶者に迷惑がかかることが考えられます。

債務者と入居者が同一の場合には、連帯保証人の変更も必ず行ってください。

このケースにおいては、連帯保証人の変更がもっとも大切なポイントです。

●夫(妻)が住宅ローンの債務者で妻(夫)が住み続けるケース

債務者と入居者が別のケースです。

慰謝料や養育費の代わりに住宅ローンを夫が払い続け、妻が入居し続けると、離婚時の取り決めがあるような場合です。

このケースで注意する点は「返済が滞ったときにどうなるか」ということでしょう。

住宅ローンが支払えない状態となると、一括返済を求められる場合や自宅を金融機関に取り上げられてしまうことがあります。

つまり、入居者である妻が追い出されてしまう可能性もあるのです。

入居者には大きなリスクとなりますので、夫名義を妻名義に変える、いわゆる住宅ローンの名義変更によりリスクを回避することができますが、名義だけの変更は金融機関の承諾を得られず、認められないことも非常に多いです。

この場合、借り換えにより、一旦債務者名義の住宅ローンはすべて返済し、新たに入居者名義の住宅ローンを借りるという方法が一般的です。

しかし、この場合も住宅ローンの審査があり、収入面などで返済能力がないと判断されると、借り換えが認められないこともあります。

債務者と入居者が別になる場合には、今後の返済見込みも含め、離婚前に夫婦間でしっかりと話し合う必要があるでしょう。

●夫と妻が連帯債務者のケース

どちらか一方がそのまま住み続け、債務自体は双方の連帯債務となっているケースです。

この場合、共有名義となりどちらも債務者となります。

離婚して住んでいないとしても、住宅ローンを返済しないと契約違反となり認められません。

基本的には、住み続ける人の名義に変更し、債務者と入居者を同一とすることになるでしょう。

つまり、連帯債務ではなく単独名義にした方がいいのですが、名義のみの変更は、なかなか金融機関の承諾を得られず認められないケースの方が多いのです。

そのため、借り換えによって連帯債務の住宅ローンは完済し、新たな単独名義にする方法をとる人が多いでしょう。

しかし、ここでも問題となるのが、連帯債務の場合、夫婦の収入を合算して住宅ローンを組んでいるので、単独の収入だと審査が通らないことがある点です。

また、単独名義で審査が通ったとしても収入が減っていますので、ここについても離婚前に話し合い、解決しておかなければいけません。

家を売却する場合は住宅ローンの残債を考慮する

離婚後のマイホームの取り扱いとして、売却してしまう方法も考えられます。

ここでは、離婚して家を売却するケースについて解説していきましょう。

離婚後に家を売却する場合、注意するべきポイントは住宅ローンの残債です。

売却した場合、売却金額が住宅ローンの残債を上回るのか、下回るのかによって対策が異なります。

●オーバーローンの場合

住宅ローンを借りている場合、マイホームには金融機関から抵当権が設定されています。

抵当権とは、万が一住宅ローンの支払いが履行できない場合に、金融機関はマイホームを取り上げて売却し、返済に充てることができる、いわゆる担保となる権利です。

マイホームを売却する場合、抵当権を抹消しなければ売却ができません。

ここでのポイントは、はたして売却代金で住宅ローンの残債が払えるのかどうかという点です。

住宅ローンの残債が多く、売却代金では完済できない状態のことを「オーバーローン」といいます。

つまり市場における現在の価値では、住宅ローンが返済できないという状態です。

オーバーローンの状態だと、売却しても残債が返せないため抵当権が抹消できず売却することができません。

売却代金で足りなかった残債を自己資金で支払うことができれば問題ありませんが、それができない場合は任意売却の許可を取り売却する必要があります。

任意売却とは、金融機関の承諾を得て、残債に足りなくても抵当権を抹消できる許可を取り、市場に売却する方法です。

残った残債は、引き続き返済しなければいけませんが、返済額は少なくなるでしょう。

●アンダーローンの場合

逆に、売却代金が住宅ローンの残債を上回っているケースを「アンダーローン」といいます。

この場合は、大きな問題もなく売却によって住宅ローンを完済し、抵当権の抹消が可能です。

マイホームの売却方法は大きく2種類に分けることができます。

ひとつは不動産会社に売却を依頼し、不動産会社が仲介により買主を見つける方法です。

一般的に、不動産売買の多くは仲介により売買がされています。

仲介手数料などコストはかかりますが市場に出すので、市場相場並みの価格で売却が可能です。

もうひとつの方法が買取です。

買取は買取業者と呼ばれる不動産会社の査定金額で不動産会社に売却する方法です。

仲介手数料もかからず、早い段階での売却が叶いやすいでしょう。

すぐに現金化できるのが買取の大きな魅力ですが、市場相場よりもより2~3割程度安い価格での売却が一般的です。

なお、中には好条件で買取できるケースもあります。

「ソクガイ.jp」(https://sokugai.jp/)では、相場相当の高額買取や最短3日での買取にも対応しています。

離婚で家を財産分与する際は現金化がおすすめ

結局のところ、離婚した場合のマイホームの取り扱いについては、そのまま住んだ方がいいのか、売却した方がいいのかどちらなのでしょう?ここでは、おすすめの方法について解説します。

ここまでの解説から分析してみると、離婚した場合、マイホームは売却して現金化する方法がおすすめです。

現金化すれば後腐れなく分与でき、今後の不安を解消する意味でもメリットが多いといえます。

●財産分与の公平性が高い

離婚するとなると、財産分与でトラブルになり、さらに話がこじれてしまうケースが考えられます。

特に、マイホームと同等の資産がなければ、分割に苦慮することになるでしょう。

マイホームをどちらかが分与されるとなった場合、公平性が保てない可能性が出て、離婚がまとまらない原因にもなりかねません。

早く離婚して新しい生活を望んでいるにはマイホームを売却して、多少のお金を持っていたほうがいいでしょう。

ただし売却での注意点として購入時の金額から大幅な利益が出ている場合、譲渡税を支払う可能性があります。売却後に手元に残る金額を前もって把握しておきましょう。

●滞納を理由に追い出されるリスクがなくなる

住み続ける場合のリスクについても触れましたが、債務者と入居者が異なる場合、入居者は滞納により住まいをなくしてしまうリスクを完済まで背負わなければいけません。

マイホームを売却してしまうと、それぞれ別々に住まいを確保するので、滞納などのリスクを背負う心配がありません。

また、マイホームを残すとなると前述したように借り換えといった労力を要するし、住宅ローン残高の心配をし続けなければいけません。

売却すればこのような心配からも逃れ、新たな生活への切り替えも早くできるでしょう。

離婚時のマイホームは、処分方法を前もって話し合うことが大切

離婚時には、マイホームが大きな問題となるケースも多いです。

この記事では、そのまま住み続ける場合と売却した場合を、いくつかのケースにおいて解説しましたが、早く切り替え余計な心配を抱えないためには売却がおすすめです。

ただし、それぞれ事情が異なる部分もありますので、離婚前にきちんと、マイホームに関する話し合いを行っておきましょう。

どうしても話し合いが合意しない場合には、弁護士などに相談する方法も考えられます。

マイホームが新たな生活の妨げにならないよう、しっかり確認し合って、最適な方法を探していきましょう。

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