2021年08月30日

不動産鑑定とは?不動産査定との違いや利用すべきケース

土地や建物などの不動産を売却する際は、どのくらいで売れるか調査する、適正な売出価格を設定して不動産売却を成功に導くために不動産査定を依頼します。

不動産査定に似た言葉に不動産鑑定という言葉がありますが、不動産査定と不動産鑑定は一体何が異なるのでしょうか?

この記事では、不動産鑑定とは何か、不動産査定との違い、不動産鑑定を利用したほうが良いケースと代替手段で良いケースについて解説します。

不動産鑑定とは

鑑定と聞くと適正価格がどのくらいなのかを調べるための調査を想像した人が多いと思います。

そのため、不動産会社が土地や物件の市場価値を算出する不動産査定と不動産鑑定は同内容だと考えている人も多いのではないでしょうか?

しかし、不動産査定と不動産鑑定は不動産の正確な価値を(価格)を調査するという点は同じですが、全く同じというわけではないので違いを把握しておくことが大切です。

不動産鑑定とは何なのか、不動産査定との違いを詳しく解説していきます。

●不動産鑑定とは

不動産鑑定とは、不動産の適正な価格を判断するために実施される調査です。

不動産鑑定士という国家資格を有した人しか実施できない独占業務で、不動産の鑑定評価に関する法律に「不動産鑑定士の名称を用いて調査や分析をおこない、不動産の利用や取引、投資に関する相談に応じることを業とできる」と定められています。

不動産鑑定士の作成した不動産鑑定評価書は、裁判所や税務署といった公的機関で使用する立証資料(基準)になるので高度な専門性が求められる、算出した鑑定評価額に対し法的責任を負うなど重要な役割を担っています。

不動産鑑定を依頼する際は、不動産会社に相談してもあまり意味はありません。

不動産鑑定士は独立開業していることがほとんどなので不動産鑑定事務所に直接相談します。

不動産鑑定士として活動を開始するには、国土交通省の不動産鑑定士試験に合格するだけではなく新規登録に必要な実務修習を修了しなくてはなりません。

その後、国土交通大臣の修了の確認(国土交通大臣登録)を受けてようやく不動産鑑定士としての活動を開始できます。

●不動産鑑定と不動産査定の違い

不動産査定とは、不動産がどのくらいの価格で売れそうなのかを算出することです。

不動産会社に勤務している社員がおこなうことがほとんどで、不動産鑑定士といった高い専門性を有する従業員がおこなうものではありません。

不動産査定は過去の取引実績に基づきながら価値を判定する取引事例比較法が用いられるケースが多く、そこに対象不動産の立地条件や築年数などの個別的要因(地域要因)を反映させます。

不動産鑑定ほど高い専門性を必要とするわけではないので不動産査定は基本的に無料です。

しかし、不動産鑑定は高い専門性を必要とするため、報酬を支払わなくてはならず、報酬は不動産の鑑定額や不動産鑑定士によって異なるということを覚えておきましょう。

不動産鑑定を利用したほうが良いケース

不動産鑑定を不動産鑑定士に依頼した場合、報酬を支払わなくてはなりません。

不動産査定であれば無料で実施してもらえるため、「不動産査定でもいいのでは?」と思った人も多いのではないでしょうか?

しかし、先ほども触れたように不動産鑑定と不動産査定は違うものなので、目的に応じて不動産鑑定と不動産査定を使い分けなくてはなりません。

不動産鑑定を利用したほうが良いケースとして、以下の3つが挙げられます。

・遺産分割
・財産分与
・個人間での不動産売買

それぞれのケースを詳しく解説していきます。

●遺産分割

遺産分割とは、被相続人(故人)の有していた財産を相続して相続人同士で分け合うことです。

相続する遺産に不動産が含まれていた場合には、遺産総額によっては相続税を納めなくてはならない、遺産分割で相続人同士が揉めないようにするためにも不動産の正確な価値を把握しなくてはなりません。

不動産査定はいくらで売れるのかを算出するものなので、正確な資産価値を把握するには不十分です。

そのため、不動産鑑定士に依頼して正確な不動産の価値を把握する必要があります。

●財産分与

財産分与とは、離婚時に夫婦生活で築き上げた財産を平等に分け合うことです。

離婚で財産分与をおこなう際に不動産が含まれていた場合、夫婦間で揉めないようにするために正確に資産価値を把握しなくてはなりません。

財産分与のケースも遺産分割のケースと同様に、不動産の価値を正確に把握する必要があることから、不動産査定ではなく不動産鑑定を依頼することになります。

不動産鑑定で不動産の価値を正確に把握してから財産分与に臨むことで、財産分与の際に夫婦間でトラブルに発展することを未然に防げるでしょう。

●個人間での不動産売買

個人間で不動産売買をする際は不動産会社に仲介を依頼しないため、不動産査定をおこないません。

しかし、不動産査定をおこなわないからと言って売主と買主の話し合いだけで売買価格を決めた場合、相場と売買価格が乖離していてどちらか一方が損をするなどのトラブルに発展するおそれがあります。

売却後のトラブルを未然に避けるためにも、不動産鑑定士に依頼して得られた鑑定評価額に基づいて適正な売却価格を設定することが重要と言えるでしょう。

不動産鑑定でなくても良いケース

不動産の価値を把握したいからと言って必ず不動産鑑定士に依頼しなくてはならないわけではありません。

不動産鑑定士でなくても良いケースであるにもかかわらず依頼すると、無駄な費用を支払うことになるので注意してください。

不動産鑑定士でなくても良いケースと価値の調べ方について詳しく解説していきます。

●不動産の売却相場を知りたい

不動産を売却する際に、どのくらいの価格で不動産が売れるのか、売出価格をいくらに設定すればいいか知りたい場合には、不動産鑑定士にわざわざ鑑定を依頼する必要はありません。

単に不動産のおおよその売却相場を知りたいだけであれば、以下の2つの方法で十分です。

・不動産ポータルサイトで調べる
・不動産会社に査定を依頼する

それぞれの方法について詳しく解説していきます。

・不動産ポータルサイトで調べる

不動産ポータルサイトとは、多くの不動産情報(物件情報)が掲載されているサイトのことです。

不動産ポータルサイトでは、類似物件がどのくらいの価格で売り出されているのかを確認できます。

一部の不動産ポータルサイトでは、ユーザーサポートとして相場を公開しているため、おおよその相場を把握したい人は不動産ポータルサイトであれば手軽に調べられるのでおすすめです。

しかし、マンションの場合はおおよその相場を把握しやすいですが、一戸建て住宅の場合は個別要因が大きく価格に影響するため、不動産ポータルサイトでは十分な情報が得られない可能性があるということを覚えておきましょう。

・不動産会社に査定を依頼する

不動産会社に査定を依頼した場合、机上査定(簡易査定)と訪問査定(詳細査定)のいずれかの査定方法にて不動産がどのくらいで売れるのか算出してくれます。

机上査定とは、資料や過去の取引実績などに基づく査定方法なので、速やかに査定結果が出る一方、精度が訪問査定よりも低いというデメリットがあります。

訪問査定とは、実際に現地調査をおこなう査定方法なので、査定結果が出るまでに時間がかかる一方、査定精度が高い点がメリットです。

おおよその相場を知りたい場合は机上査定、本格的に売却を予定している場合は訪問査定などのように目的に応じて使い分けましょう。

また、査定結果は不動産会社ごとに査定で重視するポイントが異なるため、全く同じ結果にはなりません。

そのため、査定を依頼する際は1社だけでなく複数の不動産会社に査定を依頼して比較しましょう。

不動産鑑定の特徴を理解してから依頼することが重要

不動産の価格を知りたい場合の選択肢として、不動産鑑定が必ずしも最適とは限りません。

不動産鑑定士に不動産鑑定を依頼した場合には報酬を支払わなくてはならないので、少しでも無駄な支出を抑えるためにも、不動産鑑定の特徴を理解しておくことが大切です。

将来的に売却を視野に入れているのであれば、不動産会社に仲介を依頼するという方法以外に買取を依頼するという方法があります。

「ソクガイ.jp」は一般的に買取価格が相場よりも安くなりがちな買取において、相場に近い買取価格を実現している不動産コンサルティング会社です。

高く・速やかに売却したい人はソクガイ.jpの利用をおすすめします。

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