2021年08月17日

事故物件は売買で不利になる?スムーズに売却を進める方法

マンションやアパート、戸建物件などの不動産売却を検討している人の中には、売却を予定しているのが事故物件で、売却時に不利にならないか不安に感じている人も多いのではないでしょうか?

「黙って売却すればバレない」と思っている人も多いかもしれませんが、事故物件を売却する際は買主に事故物件であることを告知しなくてはならないため、黙って売却することはできません。

この記事では、事故物件とはどんな物件なのか、売却時に不利になる理由と売買を有利に進めるための方法を解説します。

事故物件に該当する不動産とは

不動産の売主の中には、不動産の売却を検討しているものの、過去に物件内で事故があり、売却時に告知しなくてはならないのかどうか気になっている人もいると思います。

買主にとっては事故があったという事実が物件の購入を判断する重要な材料となる可能性もあるため、売主が勝手に告知するかどうかを決めることはできません。

告知が必要になるかどうかを見極めるためには、事故物件とはどのような物件なのかを知ることが重要です。

事故物件について詳しく解説していきます。

●事故物件とは

事故物件とは、他殺(殺人)、自殺、孤独死、火災による死亡などの事故・事件が起きた不動産です。

「自然死(老衰や病死)と不慮の事故死(転落事故や転倒事故)はどうなるの?」と疑問を抱いた人も多いと思います。

しかし、事故物件について法律的な見解が明確にされているわけではないため、一概に何が事故物件に該当するとはいいきれません。

告知義務が不要と独断で告知しなかった場合は、後で契約不適合責任に問われる可能性もあるため、トラブルを回避するために積極的に告知するケースが増えています。

契約不適合責任とは、物件に潜んでいる瑕疵(欠陥)に対して売主が責任を負う「瑕疵担保責任」が法改正によって変化したものです。(民法第562条1項)

瑕疵担保責任は隠れた瑕疵に限られていましたが、契約不適合責任では売買の目的物が契約内容に適合していない場合に売主が責任を負います。

以前よりも売主の責任が重くなっており、契約不適合責任が認められた場合は、売主は欠陥を補完する追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、契約解除のいずれかを買主に請求されます。

●事故物件に関するガイドラインが整備されつつある

事故物件は判例でも解釈は分かれていたため、一概に何が事故物件なのかという線引きが難しいのが現状でした。

しかし、2021年5月に事故物件に関するガイドラインが国土交通省から公表されたことで、事故物件の線引きを容易におこないやすくなりました。

国土交通省のガイドラインの内容をまとめると以下の通りです。

・事故発生後3年間の告知義務を負う
・告知義務ありと告知義務なしの事例が明確になった

殺人や自殺、火災による死亡、特殊清掃(一般的なハウスクリーニングではなく、死亡後に必要な特別清掃)がおこなわれた場合の孤独死については、購入の可否に大きな影響を与えるため、事故発生から3年間の告知義務を負うとされます。

ただし、あくまでも上記はガイドラインで法的拘束力はありません。また、賃貸が基準なので売買契約では期間が長めに設定される可能性もあります。

一方、病死や老衰、転倒による事故死、窒息死(食べ物が喉につまったなど)、孤独死(死亡時から日数がほとんど経過せずに発見された)は告知義務が不要です。

国土交通省のガイドラインについて詳しく知りたい人は、以下のページを参考にしてください。

参照:国土交通省「宅地建物取引業者による人の死に関する心理的瑕疵の取扱いに関するガイドライン」
https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155210315&Mode=0

●心理的瑕疵と事故物件との違いとは

事故物件は瑕疵物件とも呼ばれており、心理的瑕疵物件、物理的瑕疵物件などがあります。

物理的瑕疵とは、雨漏りや壁のひび割れといった物件内で生じたトラブル、地盤沈下や土壌汚染などの土地で生じたトラブルなどです。

一方、心理的瑕疵とは、その事実を知っていれば売買契約を締結していなかったような瑕疵です。例えば、暴力団の施設や墓地などの嫌悪施設があった、物件内で何らかの事故があったなどが挙げられます。

そのため、事故物件も心理的瑕疵を有している物件といえます。購入希望者がどう感じたのかという点が重視されるため、ガイドラインが制定されたとしても今後しばらくトラブルが続くでしょう。

事故物件が売買時に不利になる理由

売却を予定しているのが事故物件の場合は、一般的な物件と比べて売却時に不利になると考えている人が多いと思いますが、なぜ不利になるのでしょうか?

売却時に不利になる理由として、事故物件を売買する際は告知義務が必須という点が挙げられます。

具体的にどのような点で告知義務が売買に影響を与えるのかについて詳しく解説していきます。

●告知義務があるため買主に事故物件であることが伝わる

告知義務とは、物件見学時や売買契約を締結する前の不動産会社がおこなう重要事項説明などで、事故物件であることを購入希望者に説明する義務のことです。

必ず買主に伝えなくてはならないため、売却時に不利に働く可能性が高いといえます。その理由は、少し高くなっても心理的瑕疵を有していない不動産を購入したいと考えてる人が多いためです。

また、買主が事故物件であることを受け入れたとしても、大幅な値下げを要求されて相場より大幅に安い売却価格になるということも多いです。

結果的に買い手が見つかりにくい、安く買いたたかれる可能性があるため、事故物件を売却する場合には何かしらの工夫が必要になるでしょう。

事故物件の売買を有利に進めるための3つの方法

事故物件の売買は容易ではないため、少しでも有利に進めるには以下の3つのポイントを押さえた上で売却に臨むことが重要です。

・時間を空けずに通常通り仲介を依頼する
・時間が経過してから通常通り仲介を依頼する
・買取業者に買取を依頼する

それぞれのポイントを詳しく解説していきます。

●時間を空けずに通常通り仲介を依頼する

1つ目のポイントは時間を空けずに通常通り仲介を依頼することです。

「通常通り売却しても告知義務があるので売却に不利なのでは?」と考えている人が多いと思いますが、死因によっては告知してもあまり影響を受けない可能性があります。

その理由は、心理的瑕疵は捉え方が人によって大きく異なるためです。

時間を空けることで固定資産税や都市計画税などの無駄な支出が生じることを考えると、心理的瑕疵を気にしない一部の購入希望者をターゲットに絞って売却を進めるのも選択肢の1つです。

●時間が経過してから通常通り仲介を依頼する

2つ目のポイントは時間が経過してから通常通り仲介を依頼することです。

時間が経過すれば、事故物件という印象が和らぐ可能性があります。その結果、「○年前のことであれば気にならない」という人も増えて好条件での売却が期待できます。

しかし、時間を経過したことで告知義務がまったくなくなるというわけではありません。ガイドラインに基づいた取引がおこなわれる中で、具体的な年数が決まるまでは時間が経過していても告知した方が無難です。

●買取業者に買取を依頼する

3つ目のポイントは買取業者に買取を依頼することです。

不動産業者と聞くと仲介を想像する人も多いかもしれませんが、安く買い取って高く売却することによって差益を得る買取を中心におこなっている不動産業者もいます。

買取業者であれば双方が契約内容に合意すれば契約が成立するので、なかなか買い手を見つけにくい事故物件でも速やかな契約成立が期待できます。

しかし、仲介よりも買取価格が安くなるのが注意点です。買取業者ごとに査定額に差があるため、複数の買取業者に査定依頼をおこなって、最も高い買取業者に依頼しましょう。

事故物件の売却に悩んでいる人には「ソクガイ.jp」がおすすめです。

ソクガイ.jpは不動産コンサルティング会社で、一般的な不動産会社のように差益を目的としていません。顧客から受け取るコンサルティング報酬を収入源としているため、高値での買取が期待できます。

少しでも高く事故物件を売却したいと考えている人は一度相談してみることをおすすめします。

事故物件の売却は専門家に相談しよう

国土交通省がガイドラインを作成したことによって、どのような事故物件であれば告知義務が必要なのか分かりやすくなりました。

しかし、ガイドラインには法的拘束力がなく、心理的瑕疵は買主がどのように感じたのかが重視されるため、今後も告知義務をおこなったかどうかによるトラブルが生じやすいと考えます。

トラブルを未然に防ぎながら事故物件を売却するには専門家のサポートが必要不可欠です。

事故物件の売却はなかなか容易ではないため、すぐに現金化したいと考えているという人は買取業者の利用も検討しましょう。

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